こんにちはのり柴です。
96%キーボードを自作してみました!
以前の記事では、「96%レイアウトをオススメする理由」を書きました。
今回は「Glorious GMMK 2 Full Size」というベアボーン自作キットを使って、96%レイアウトのキーボードを自作する手順を紹介したいと思います!
この記事は以下のような方向けの記事となっております。
- キーボードを初めて自作する。
- 96%レイアウトのキーボードを自作したい。
- コスパの良い静音キースイッチを知りたい。
自作と言っても、今回使用する自作キットを使えばドライバーや半田付けなど不要です。
今まで一度もキーボードを自作したことがない初心者さんでも、簡単にキーボードを自作することができますので興味のある方は見ていっていただけたら光栄です。
いっちょ作ってみませんか?
キーボードを自作するのに必要なもの
まず、キーボードは一般的に以下のようなパーツで構成されています。
- PCB
- マウントプレート
- ケース
- スタビライザー
- USB接続ケーブル
- キースイッチ
- キーキャップ
基本的に、キーボードを自作するには上記のパーツを購入準備し、1から組み立てます。
「え、なんか色々パーツ選んだりでめっちゃ難しそう・・」
と思ったそこのあなた!ご安心ください!
自作キーボードには「ベアボーンキット」と呼ばれる、ある程度組み立て済みの状態で販売されている自作キットがございます。
そいつは助かる。
ベアボーンキットとは
一般的にキーボードのベアボーンキットとは、「PCB」「マウントプレート」「ケース」「スタビライザー」がすでに組み立て済みになっている状態の製品のことを言います。(接続ケーブルもだいたい付属してます。)
なので、「ベアボーンキット」「キースイッチ」「キーキャップ」の3つを用意すれば誰でも簡単にキーボードを自作できるというわけです。
これだけでおけまる。
今回用意したもの
今回のり柴が用意したものは以下の3つです。
- 【ベアボーンキット】Glorious 「GMMK2 Full Size(96%)」
- 【キースイッチ】:EPOMAKER 「Sea Salt Silent リニア軸」
- 【キーキャップ】:メーカー不明 黒いキーキャップ & 今まで使ってたIQUNIXのキーボードのキーキャップ
【ベアボーンキット】GMMK2 Full Size (96%)
今回のり柴が購入したベアボーンキットはGlorious社の GMMK 2 Full Size というキーボードの ベアボーンキットになります。
国内だと、PCショップの秋葉原アーク(Ark)さんや、Amazonからで購入することができます。
価格は秋葉原アークさんだと¥11,800となっています。(2023年4月現在)
amazonで購入するとかなり割高になってしまうので、在庫があるうちはアークさんで購入するのがよいかと思います。
GMMK2 Full size の詳細
内容物はこんなかんじです。
- 本体(組み立て済み)
- USBC to USBA ケーブル
- キーキャッププラー&キースイッチプラー
- キーボードカバー
- 説明書とかの紙
レイアウトは十字キー、テンキー、F1~F12キーの間に少し隙間が開いているタイプの96%レイアウトになります。
ケースの縁の部分はベゼルレスで、キーが浮いているように見えるフローティングタイプとなっています。
サイドはライン上にLEDが光ってなかなかかっこいいです。
GMMK2 以外の96%レイアウトベアボーンキット
同じような価格帯の国内で購入可能な96%レイアウトベアボーンキットだと、Skyloong GK96xs V3 があります。
こちらはキーが全て密集しているタイプのレイアウトになりますが、価格は¥12,760と同価格帯になっています。
GMMK2では対応していない無線接続にも対応しているので、こちらのほうを選んでも良いかと思います。
もちろん96%レイアウト以外のベアボーンでもおけまる
【キースイッチ】EPOMAKER Sea Salt Silent
キースイッチは、EPOMAKERの「Sea Salt Silent」をチョイスしました。
Sea Salt Silentは押下圧50gの静音リニア軸のキースイッチになります。
今回使用するベアボーンキットには、キーが100個以上必要なので1箱35個入っているものを3つ用意しました。
一応ちゃんとした箱に入ってるのが好印象でした。(全面にバーコードがべったり貼ってるのは減点ですが。)
箱を開けるとこんな感じで、プラスチックのケースにキレイに整列された状態で入ってました。
キースイッチ自体の見た目も、頭の部分?(なんて言うのか分からん)が濃いぃバニラアイスっぽい色味をしててとっても美味しそうです。
Sea Salt Silent軸の価格
お値段はAmazon価格で1箱(35個)あたり2,310円で、キースイッチ1個あたり66円になります。(2023年4月15日時点)
たぶん日本国内で買える静音リニア軸としては現状一番価格が安いと思うので、静音軸入門用としても良いスイッチだと思います。
同価格帯の高コスパ静音リニア軸
その他にも。同じような価格帯の静音リニア軸として、Kailh社の「Midnight Silent」、遊舎工房さんの「Fairy Silent Linear Switch」があります。
どちらもAmazonから購入できるので、比較的入手しやすいです。
比較表
以下、3つのキースイッチの比較表です。
キースイッチ名 | 【EPOMAKER】 Sea Salt Silent | 【Kailh】 Midnight Silent | 【遊舎工房】 Fairy Silent Linear Switch |
---|---|---|---|
外観 (amazonの販売ページより引用) | |||
押下圧 | 50g | 40g | 35g |
作動点 | 2.0mm | 1.9±0.4mm | 1.9±0.4mm |
総移動距離 | 4.00mm | 3.7±0.3mm | 3.7±0.3mm |
ピン数 | 5ピン | 5ピン | 5ピン |
工場ルブ | 済み | 済み | 済み |
価格 | 2,310円(35個) | 2,502円(35個) | 2,502円(35個) |
価格(1個あたり) | 66円 | 71円 | 71円 |
Amazon | Amazon |
少しだけ重めな打鍵感がほしいならSeaSalt、一般的な押し心地ならMidnightSilent、軽めのタッチが好きならFailySilent、って感じで選ぶのが良いのではないでしょうか。
工場ルブとは
工場ルブとは、静音化のためにキースイッチに潤滑油(ルブ)が塗られているかどうかです。
ルブすることにより、キーのタッチがなめらかになったり、カチャカチャ音が抑えられる効果があります。
ルブされているかどうかでタイピング音は結構違ってくるので、静音性が気になる方はチェックしておきましょう。
自分でルブしちゃってもいいよ
【キーキャップ】メーカー不明 PBT素材の黒いやつ & 今まで使ってたIQUNIXのキーボードのキーキャップ
キーキャップは以下のAmazonで販売されているメーカーもよくわからない黒色のキーキャップを購入しました。
しかし、訳あってスペースキー以外は、元々使っていたIQUNIXのキーボードのキーキャップを流用しました。(理由はのちほど。)
キーキャップは基本的に好みで選んで問題ないですが、注意すべき点としては、必要なサイズのキーキャップがちゃんと入っているか確認することです。
特に、右側のSHIFTキーやALTキー、CTRLキーなどは結構キーボードによってサイズがまちまちなので、ちゃんとサイズのあったキーキャップが入っているものを購入しましょう。
また、キーの高さや素材なども色々種類があるので、事前にチェックしておくのが良いでしょう。
買ったけどキーが足りないとかありがち
制作手順
それでは実際に制作する手順を解説したいと思います。
まあ、手順と言っても大まかに以下の3つくらいしかないんでご安心ください。
- ベアボーンキットにキースイッチを取り付ける。
- 取り付けたキースイッチにキーキャップを取り付ける。
- PCに接続して動作確認する。
以上の3工程です。
それでは初めにベアボーンキットにキースイッチを取り付けていきます。
ソケットの部分にピンの位置を合わせ、やや力をいれて押し込むと取り付けることができます。
ピンの位置がずれた状態で、押し込んでしまうとピンが曲がったり、折れてしまいます。
押し込む際にちょっとでも違和感を感じたらピンが曲がってないか確認しましょう。
キースイッチを全て取り付けるとこんな感じです。
全てのソケットにキースイッチを取り付け終えたら、キーキャップを取り付けて行きましょう。
つけていく順番は好きなところからつけていって問題ないですが、キーの配置がわからなくなってしまわないように、配列がわかるものを用意しておくと良いでしょう。
(ちなみにこの時、のり柴は致命的なミスを犯していたことに気づいていません。)
そして、メイン部分のキーキャプをあらかたつけ終えた時点であることに気づきます。
購入したキーキャップにテンキーが入ってませんでしたw
いや気づくの遅すぎw
仕方ないので、それまで使っていたキーボードのキーキャプを流用することにしました。
まあ、こっちのキーキャップは気に入ってたの良しとします。
皆さんはこのようなことが無いようにキーキャップを購入する際はよく確認しましょう。
そんなこんなで絶望的な窮地をのりこえ、無事キーキャップの取り付けは完了です。
キーキャプを取り付け終わればゴールはもう目の前です。
付属のUSBケーブルを取り付け、PCのUSBコネクタに接続しましょう。
接続するとWindowsが自動でキーボードを認識してくれるので、認識されるまで少し待ちましょう。
初めて英字配列のキーボードを使用する場合はWindowsの設定を英字キーボード設定に変更する必要があります。(Windowsのバージョンによって設定方法は異なるのでここでは割愛します。)
認識されるとLEDバックライトがレインボーに点灯するはずです。
キーが反応するか確認する。
接続が完了したら、キーがしっかり反応するか確認を行います。
確認を行う際は、以下のようなキーの確認ができるサイトがあるのでそちらを利用すると良いでしょう。
PauseキーやScrllキーなど、キーボード上に無いキーは無視してオッケーです。
反応しないキーがあった場合。
反応しないキーがあった場合は、キースイッチを取り外して、ピンが曲がってないか確認しましょう。
曲がっていた場合は、ピンセットなどを使ってまっすぐに直し、取り付け直すとだいたい治ります。
それでも無理な場合は余ったキースイッチに交換しましょう。
それでも反応しない場合は、キーボード本体に問題がある可能性が高いので、購入した店舗に相談しましょう。
初期不良なら交換してもらえるはず
完成
以上、全てのキーが問題なく反応ことが確認できればひとまず完成になります、お疲れ様でした。
完成したものはこちらです。
完成後はLEDバックライトを好みのものに変更するなどして、お楽しみください。
LEDバックライトの変更の仕方
GMMK2キーボードでは、LEDバックライトの発光パターンを以下の2つの方法で変更することができます。
- Fnキー+十字キーで変更。
- Glourias社のソフトで変更。
発光パターンは全19パターンあります。(LEDオフも含む。)
Fnキー+十字キーで変更する。
Fnキーを押しながら左右のキーを押すと発光パターンの変更、上下キーで明るさを変更できます。
Glourias社のソフトで変更する。
また、Glourias社のソフトをインストールすることで、ソフト内で発光パターンや明るさを変更することも可能です。
ダウンロードは↓こちらから。
ソフトを使用すると、キー一つ一つの色を変更することもできるので、より自分好みの色に変更することができます。
また、LEDバックライトだけでなく、キーの機能の割当も変更できるので、自分オリジナルのキーバインドに変更することも可能となっています。
のり柴はDelキーとPrintキーを入れ替えるなどして使ってます。
自分の好きなようにカスタマイズしてみようぜ
使用感
自作してから2週間ほど使っていますが、使用感はかなりGOODです。
以前使っていたIQUNIXのIF96はレイアウトが密集タイプだったので、十字キーを押す際になかなか慣れずに結構誤爆していたんですが、このキーボードだと十字キー周辺に若干隙間があるので誤爆がほぼなくなりました。
打鍵感に関しても、Sea Salt Silent軸は押下圧が50gと若干重めなので、しっかりとした押し心地と静音性を両立しているように感じます。
至高のキーボードや
タイピング音
実際のタイピング音を動画にしてみたのでよかったら御覧ください。
タイピング音は、スコスコとコトコトの中間って感じなかなか打ち心地の良い感じになりました。
ずっと聞いていたい
まとめ
以上、ベアボーンキットを使ってキーボードを自作する手順の解説でした。
今回のり柴はキーボードを自作するのは初めてでしたが、ベアボーンキットを使うことによって時間と労力をかけず簡単に自作することができました。
ベアボーンキットは、自作キーボードの醍醐味であるキースイッチ選びやキーキャップ選びをお手軽に楽しめるのでおすすめです!
もしこれからキーボードを自作してみたいというかたは、ベアボーンキットを使って自作してみてはいかがでしょうか?
ではまた。
レッツトライ!
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